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- 作者: 米澤穂信,上杉久代,清水厚
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2001/10/28
- メディア: 文庫
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何事にも非積極的な高校生、折木奉太郎が、なりゆきで入部した古典部で知り合った千反田えるに巻き込まれ、33年前に彼女の叔父の身に起こった何かを調べる羽目になる・・・。
というストーリー。
主人公にして、(一応)探偵役である奉太郎の一人称で物語が語られるんだけど、何気に探偵役の一人称で書かれたミステリって珍しい気がする。
だって探偵を語り部にすると、事件を解決するまでの思考の道筋が分かって、興ざめだし。
その辺は上手いことこなせてると思う。
日常の謎を扱うタイプのミステリとしても面白いし、青春学園ものとしても面白い。
そして以前別に読んだ短編の内容も合わせて思うのは、この人は人間の微妙な弱さを描くのをテーマにしてる人なんだろうなっていうこと。
それをまたあんまり重苦しく感じさせないのもいいところ。
そこは語り部のキャラ設定が生きてるというかね。
弱い人がより弱い人を叩く。
どこにでもある、醜い風景。