2012-01-01から1年間の記事一覧

ベストアルバム1位 Frank Ocean『Channel Orange』絶妙な軽さ、ポップさ、統一感。素晴らしいR&B 2位 Converge『All We Love We Leave Behind』格の違いであり、安心のカオスである。滾る。 3位 Ogre You Asshole『100年後』メロウさがべたつく前にさらりと…

今年見た映画について、ここに挙げたリストの中からベストな五本を選んだ結果、以下の通りになりました。『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』 『裏切りのサーカス』 『捜査官X』 『そして友よ、静かに死ね』 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』次点は『…

2012年アニメアウォーズ

おちゃつさんの企画に今年も参加させていただくことにしました。概要は上のリンクをご覧ください。 ・最優秀作品 『Another』赤い花の狂い咲きで幕を開いた「現象」は全12話という時間をじっくりと味わいつくすようなテンポで進み、原作とは異なる惨劇が待つ…

『ミスト』を観た。霧が牙を剥くまでの時間が思ったよりも短くて、早々に軽く追いつめられた気分。動かないチェーンソーとか、車が猛スピードですれ違う音とか、頭ぶつけたりけつまずいたりとか、とにかく不穏さを煽って煽って煽りまくる演出がどんどんばん…

『孤島の王』を観た。パッケージ裏のあらすじ見た時は相当えぐいものになるのではないかと思ったが、そんなことは無かった。不実が一線を超えた瞬間、青白い顔の子どもたちが蜂起する話。オーラヴがぶちぎれてからのエーリングの「お前に火をつけたのは俺だ…

今年聴いたアルバムのリストLamb of God『Resolution』 Cloud Nothings『Attack on Memory』 El-P『Cancer 4 Cure』 Cannibal Corpse『Torture』 Veil of Maya『Eclipse』 ACO『LUCK』 Speech Debelle『Freedom Speech』 新居昭乃『Red Planet』『Blue Plane…

今年観た、今年日本公開っぽい映画のリスト。『ゾンビ大陸 アフリカン』 『タイム』 『ドラゴン・タトゥーの女』 『SHAME -シェイム-』 『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』 『裏切りのサーカス』 『ドライヴ』 『捜査官X』 『孤島の王』 『ミッドナ…

今年のアニメのOP・ED、気に入ったもの十選くらい。 1.『妖狐×僕SS』 雪小路野ばら、反ノ塚連勝 "太陽と月"付かず離れず、くどくなく。 2.『輪廻のラグランジェ』 中島愛 "TRY UNITE"色の奔流と飛行するスピードとダンスビート。 3.『ファイブレイン』 ナノ …

『007 スカイフォール』を観ました。バットマンとジョーカーとトゥーフェイスで造られたキマイラを殺すジェームズ・ボンド・ライジング。そしてそれを彩る三人のボンドガール。タイトル通り様々なものが落ちて落ちて落ち続けた末のラストのあのカット、颯爽…

『ねらわれた学園』を観た。QとAO、そしてこの『ねらわれた学園』がグランドクロスを起こした2012年末、これはちょっと奇跡過ぎてどうにかなりそうだ。Qの赤と、AOの青が置かれた盤面に、『ねらわれた学園』の桜がそっと舞い降りて虹色のプリズムだし、桜っ…

巨神兵の最後の「世界の意思なんて知るもんか。他者と共に生きて、新しい世界を作るんだ」というメッセージを聞いておいて、「巨神兵はQとは無関係」とか言うなら、もう「帰れ」(cv.立木文彦)としか。

Q、2回目終了。やっと気づいた。これは『CASSHERN』だ。他人との不和、父親との不和。そして生まれるすれ違いゆえの致命的な破滅。偏った愛情。赤く染まる終末の風景。超常のモニュメント。人が死ぬということ。希望、子ども。何でこんな簡単なことに気付け…

『捜査官X』を観た。ガイ・リッチー版『シャーロック・ホームズ』とクローネンバーグの『ヒストリー・オブ・バイオレンス』を足して割らずに、カンフーを注ぎ込むことで150%である。辛い過去に足を取られていた男二人が、「いや、向き合って落とし前を付けな…

『Q』、観てきた。希望の数だけ悲劇が生まれて、その度に壁に打ち付けた頭の痛みを思い出す羽目になる。そして浮かび上がってくる見慣れた痛みの形、その表情。それらに宿るカタストロフィのカタルシス。そして赤い目の彼が希望とか祈りとか呪いとか言い出し…

『サロゲート』を観た。いわゆる「革新的な技術によって作られた理想社会。だがその裏では……」なディストピアもの。そして『PSYCHO-PASS』と同じぐらいアレな感じ。とは言え、十分楽しめたけど。主人公の相棒がアレになったり、反体制派のリーダーがアレだっ…

『ザ・レイド』観てきた。前評判通り、マッド・ドッグが楽しんだり、マッド・ドッグを楽しんだりする映画だった。近接格闘アクションを売りにしてるんだから、それに特化した人物が目立つのは当然な訳ですが、しかしまさか自分であんなにかっこいい幕開け宣…

『ザ・タウン』を観た。とっても良かった。しかし思った以上に色んな因縁を積載したまま見事に走り抜けたこの手腕なら、『アルゴ』はもうちょいイラン側の人々の因縁を載せることが出来たんじゃなかろうか。まあ、それは客のわがままだな、うん。しかしまあ…

『アルゴ』を観てきた。不安と怒りの渦巻くイランと虚構の町ハリウッドでの狂騒から「帰らねばならない」という祈りと責任がじりじりと地面すれすれを突き進む決死行へ。「アメリカに帰りたい」「家族の元に帰りたい」というトニー・メンデスのベクトルと「7…

『そして友よ、静かに死ね』を観てきた。今年観た全ての映画をぶっちぎっていった……。『アウトレイジ ビヨンド』も『仁義なき戦い』も『ドライヴ』も前フリになってしまった。カタをつける。責任を全うする。清算する。その重さが絆をじりじりと締め付ける時…

『バッド・ルーテナント』を観た。薬物中毒の汚職警官が主人公なんだけど、落ちれば落ちるほど天井に近づいていく奇妙な浮遊感を、相変わらず地に足着いてる感じがしない面構えのニコラス・ケイジが腰痛抱えてひょこひょこしながら体現。裏『ワイルド・アッ…

『アウトレイジ ビヨンド』を観た。「ノー・キル、ノー・ヤクザ」の重力の下、前作を構成していた反転するピタゴラスイッチは破壊され、弱者はただ深い水底へ沈められるのみ。花菱会という圧倒的強者と、アウトサイドファイトに徹した大友が軸なのでドラマの…

『ボーン・レガシー』、正直しんどかった。鏡に書かれていたあのメッセージは我々観客に対してのものではあるまいか。とりあえず種蒔いておけば何か咲くかもしれん、みたいな姿勢はあまり良い感じはしないね。そのために余分にとったスペースが、振り返ると…

『タイム』を観た。やっぱりこの設定、ちょっと無茶だったんじゃなかろうか。「寿命を通貨に」というアイディアは確かに凄いけど、それを果たしてどういう匙加減で描き出せばいいのか扱いに困ってる感じ。というか匙投げてたよね。「こんなもんだよ……こんな…

『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』を観た。回を重ねるごとによりえぐく、より痛い目にあいつづけるイーサン・ハントは最早存在自体がギャグの域だが、トム・クルーズの得体の知れないスターオーラによってドラマにがっつりと根を張ってる…

『市民ケーン』を観た。後味は『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』に近い。ケーンにとっては家から出された時にもう既に「I'm finished」だったんだろうな。オーソン・ウェルズ、チャーミングやなあ。

2012年9月雑感

・記憶にございません。・アニメは結局最後まで腰を据えて観たのは『戦国コレクション』と『氷菓』だけで、後は『エウレカセブンAO』と『DOG DAYS'』と『人類は衰退しました』をだらりと観てたぐらい。・秋季はさらに観たいのが少ないから、どうしましょ。・…

『プロメテウス』、面白かった!デヴィッドっていうアンドロイドが出てくるんだけど、そいつが某麻婆神父ばりに鬼畜愉悦野郎で見てて笑いが止まらんかった。独断で状況をかき回しておいてその結果の地獄絵図を微笑みながら眺める愉悦っぷり。しかもそれだけ…

『ブラック・ダリア』、予想はしてたが予告編で流れていたDeath In Vegasは結局流れずじまい。割とあっさりというか手堅く撮っている印象。終盤で明かされる事実関係は相当に醜悪な曼陀羅を描いているはずだが、理路整然と交通整理されて呆気なく視界を通り…

『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』を観た。血、洗礼、石油、血族……様々な「ブラッド」が描き出す奔流。150分超えというサイズだけど、あんまり気にはならなかったな。「あぁぁ」という気持ち。PTAの作品って『マグノリア』しか観たことなくて、あれは正直長…

『ユニバーサル・ソルジャー:リジェネレーション』を観た。ラスト三十分、終わってしまった祭りの後で殺し合う犬三匹が放つ寂寞の風情。しかしドルフ・ラングレンの扱いは明らかにもうちょいどうにかできただろう、そこだけが非常に残念。けれん味のない渋…