本日の『Baby Princess

今日は氷柱

ごめんなさい。

こんなつもりじゃなかったの――
まさか帰ってきたらユキがあんなことに
なってるなんて――

……

なんて、今さら言っても
白々しい、だけよね。

かといって言わなきゃ、たこ殴り。

いや、実際予想はつかんよ。

私って――

……

結局いつも。

なんだかタイミングの悪い女なの。

ユキのためにって思ったことだって
いつも空回りして――
みんなに迷惑をかけて――

……

バカみたい。

まぁ、タイミングが悪いというか、思いこみが強いというか。

誰よりも辛い運命を背負っているのに
誰よりも優しくて清らかな心を持ってるユキを――
いくら海晴姉様がキョウダイ平等って言ったって。
私ぐらいは思いっきりえこひいきして、
誰よりも大切にしてあげたいって
そう思っているのに。

なんでこう――
上手くいかないんだろう。

そこまで思っているとは思わなんだ。

まぁ、海晴姉さんも立場的に平等って言わなきゃいかんのが辛いよね。

ユキは私みたいに短気でわがままで
おまけにタイミングの悪い女なんかより、
ずっとずっと――
この世にいるべき子。

そんなユキにこんな心配かけちゃうなんて
いくらユキのためだったとはいえ――
私の方こそこの世から消えてしまえばいいのに。

ばかめ!

へこめばいいというものでもないというに。

そんなん言ったら余計綿雪が辛いでしょうが。

正直に言うわ。

ごめん――と、ありがとう。

私のユキを守ってくれて。
おかげでユキはたいしたことなくてすんだみたい。

私、ユキはもう――
アナタの方がもう好きなんだと思ってたの。
だから私、もう私なんてって――

素直に言ってくれるのはいいけど、何、この三角関係めいた発言。

いやいや、お前の代わりには誰もなれんだろうが。

ああ――
もう、私――
私――

……

もう少しだけでいいから
このままこうして――
あなたの背中で
私の涙を隠していて――

土日で二人が、いや、みんなが仲直りできますように。