本日の『Baby Princess

今日は霙姉さん

誰も――
読む当てのない日記を。

こうして――
書いている。

と言うことは、読み手=トゥルー俺は……。

そもそも――オマエが
我が家に現れなければ、
こうして――
交換日記などという
まったく夢見がちなものを書くことも
なかったわけなのだから。

夢見がち……これほど霙姉さんが使うことに突っ込みたくなる言葉があろうか。

今頃――オマエは夢の中だろうか?

麗由来の――
それとも、
氷柱由来の――?

高熱にうなされて。

やっぱり……。

この広大無辺な深遠なる
宇宙の塵と成り果てて――

虚空を漂う素晴らしく良い夢を
見ているのか――

フフ(はぁと)

いや、死んでるから、それ。

もしそうだとしたら、
私も――
オマエの隣に横たわって、
オマエの病を――
うつしてもらうのも
いいかもしれない。

ほんとにやりそうだから怖い。

先刻、チラリと――
部屋を覗いてみたら、

麗と氷柱との間に
挟まれて――

オマエはバラ色の頬で
眠りに落ちていた。

なぜそのポジション。

すでに熱出してる人間の間に割り込むとか。

にしてもまだ麗は熱が下がらんのか……。

悪夢に襲われているのか
夢魔に落ちているのかは――
わからなかったが。

なんだか少し羨ましいような――

……ん?

悪夢と夢魔、逆じゃね?

私の可愛い妹と弟たち。

共に――
良い夢を。

快癒を願う皆の気持ちが
オマエたちに届くように――。

今週中には回復すると見た。