本日の『Baby Princess

今日は観月

咲きそろった
桜の花が――
いよいよ風に
舞い散り始めて。

短いもんだよ、花の命は。

吹く風に舞い散る
儚い桜の小さな
白き花びらは
まるで――

この世に散らばる
妖かしたちの
微かな命のかけらのよう。

春の舞い散る桜の景色は
やはりなぜだか――

わけもなく。

胸の痛くなる
景色じゃのう――。

霙姉さんのような言い分だけど、あの人は散ることをよしとする節があるから微妙に違うか。

わらわもこうして――

散りゆく花の風に
巻かれていると――

いつになく妖しい心地がして。

ふわりと――

旅立ってしまいそうになる。

危ない危ない。

彼岸彼方に行くときは
願わくは兄じゃもともに――。

美しきあの世の景色を
ともにみようぞ?

きっとカ・イ・カ・ン、じゃ――(はぁと)

どこでその言い回しを覚えた、幼稚園児。