本日の『Baby Princess

今日は麗

昨日と一昨日と、
その前の日の――

花火やらお祭りやらで。

いっぱい蚊に喰われて――

気分が悪いわ。

ほら。

こんなに大きく腫れちゃって。

醜い跡。

この少女的な潔癖さはとても麗らしいと思う。

や、ちょっと――なにするの!?

舐めたりしたら――

私、死ぬから。

何をしているんだ、俺。

この時の麗の顔を考えるとなかなか楽しい。

私は――もうちびっこじゃないのよ?

子ども扱いしないで。

だいたい――

私は別にお祭りなんてそんなに
行きたくなかったのに。

みんなは盛り上がってすっごく
楽しかったみたいだけど――

人混みは嫌いだし、夜も蚊も、
汗も、たこ焼きも、みんな嫌い。

浴衣だって――

別に。

素直になれなくて。

似合ってただろうな、浴衣。

「みんな嫌い」とか言っちゃうとこが子供だと言えば、怒るのだろう。

誰に見てもらうわけでもないのに、
あんなややこしいモノ、
わざわざ着る必要無いと思うんだけど。

俺が見るっていう話だよ。

それに私は、1人だけ――
別の学校に通ってるから。

小雨ちゃんや立夏ちゃんや、
みんなみたいに地元に――

友達がいるわけじゃないし――

あぁ、なるほど、そういうのは思いつかなんだ。

しかし祭りなんだから誘えば……小学生だと難しいのだろうか、やっぱり。

結局、しばらくあなたと
2人で回ることになって――

……

いい迷惑だった。

ホント。

一緒に食べた綿あめも――
甘すぎたし。

あぁ、甘い。

それは甘いな。

ところで――
明日から、夏休みね。

夏休みはいろんな電車に
乗りに行く予定なの。

アナタ、男でしょ?

もし――ポケモンスタンプラリーに
興味があるなら、私行ってあげても良いわよ?

あぁ、このそっけなさ。

めちゃくちゃ構いたくなる感じ。

いいね、うん。