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本日の『Baby Princess』

今日は綿雪

風がずいぶん、
冷たくなって――

今朝はみんな、
上着を着て――
学校にいきました。

いよいよ本当の――
秋がきたっていう
感じがします。

カーディガン着ても暑くない。

お外で楽しく遊んでいても、
こどもは帰ろうの鐘が鳴る
５時を過ぎると――

もうお空はすっかり、
うすぐらくなって――
墨のおりたよう。

墨のおりたよう、という言い回しはなんか違和感あるわ。

早くおうちに帰らないと
おばけがやってきて、
オマエを喰ってしまうぞ――

って言われてるみたいな
気がして急にちょっぴり
こわい気持ちが湧いてきて、
急いでおうちに帰ります。

暗いのは怖い。

うすぐらい道からようやく
見えてきたおうちには、
オレンジ色の温かそうな
あかりがいっぱいについていて、
ほのかにゆうごはんのシチューの香り。

わあ、やっと着いたって嬉しくなって
駆け込もうとした、でも、その直前に――

大きな黒い悪魔がばさーっと舞い降りて――

え。

なんて。
ウフフ

本当は、これ――全部、
ユキの想像なんです。

だって――ユキは丈夫じゃないから、
こんな風の冷たい日に、
５時までお外で遊んでいるなんて――

そんなことは絶対にできないんですもの。

この断言が悲しいね。

昨日――おばけの出てくる
ちょっぴり怖い本を読んでしまったら――

今日はなんだか怖い想像が
ユキの頭の中いっぱいに
広がっているみたいです。

……

お兄ちゃん――

こわいの…

今夜は一緒にねむったら、
いけない――ですか？

いけなくはない。