本日の『Baby Princess

今日は観月

世に――

おそろしきもの。

それはこの世に存在する
数知れぬうろの数々――。

洞、
虚、
空――

呼び方はさまざまあれど――
どれもその持つ意味と力は――

同じじゃ。

それは何もない様でいて、
すべてをふくむ――
巨大な空白。

それはいつも――
異界への入り口なのじゃ。

into the void.

うろはそこここに存在する。

わらわたちのほんの――
身近な場所にも。

この世と異界とをつなぐ、
暗き穴はつねにある。

押し入れの隅にある真っ暗な隙間、
裏口の古い扉のサビのついた鍵穴――
飲んだ後の缶ジュースの飲み口に
さくらの破けたパンツの穴――

だからさくらをネタにするんじゃありませんって。

その気があれば、
じ――と。

覗いてみるとよい。

その暗闇の向こうから、
むくむくとなにか、
うごめくものの気配が――

ニーチェの「深淵を〜〜」を思い出した。

そんな――わけでの。

夕凪姉がさっき脱ぎ捨てた――

ハロウィーン用の帽子。

逆さまになった、
その三角のとんがり帽子の
真暗きうろの中に――

妖しい気配を感じたのじゃ

もしや――
姉じゃはついにマホウとやらの
術を完成させたのかも知れぬ。

さすがは――我が姉上様じゃ♪

なんかあるのかしら。

ちなみに今週はハロウィンだからか、日記の一番下に姉妹たちの仮装した画像がついてて、火曜は蜂の格好をした立夏、水曜は吸血鬼の格好をした綿雪、そして今日が海賊の格好をして若干不満気な麗。

なんで海賊なのかは本人も納得してないんだろうな。