■ - hopstepdrop

今日は麗

12月に入ると――
気になるもの。
それは――
サンタクロース、
じゃなくて。
イルミネーション、
でもなくて。
“恋人と過ごす聖なる夜”
なんかじゃあ、
もちろんなくて――。

でしょうな。

冬休みよりも、
お年玉よりも、
年賀状よりも――
ずっとずっと
気になって――
ソワソワしちゃうもの。
それはもちろん――
特別ダイヤ。

やっぱりな。

29日や30日は、
まだ、ただの――
休日ダイヤでの運行が
多いけど。
でも、いよいよ
年越し本番の――
31日と１日は、
終夜運転や増発列車が
色々あるから――
すっごく、
ドキドキしちゃうの（はぁと）
だって、何と言っても
大晦日の臨時ダイヤは――
乗り入れ車両の連絡具合とか、
各社の腕の見せ所でしょ？

……そうなんですか？

それにそういう
イレギュラーな
運行の時は――
半ば引退しかかってる
古くて珍しい車両が――
出てくるチャンスが
あるかも知れないもの♪

駆り出される、って感じなのかね。

ああ――
もし私が小学生じゃなかったら。
大晦日の夜は――
一晩中駅に立って――
行きかう列車を見届けるのにな。
たとえ好きな車両が来なくてもいいの。
ただ、真っ暗な夜空の中――
万に一つ。
もしかしたら今夜、最後の出番を
迎えるかもしれない車両が――
姿を現す可能性を待つ瞬間。

ちょっとした巡り合い。