ベストアルバム

十枚選びましたが、特に順位はありません。


TK from 凛として時雨『Fantastic Magic』
相変わらずの傷つきやすい僕による鬱々激情劇場だけど1stに比べてピアノ弾き語りなんかが入ることで、より緩急がついたのが良かった。
何よりも"contrast"が好きなんだ。


DIR EN GREYARCHE
重厚長大複雑怪奇路線からいったん降りての直球勝負、とは言っても、やっぱり今の彼らだとこういう感じになるんだなあ。
そしてこの曲数、この長さでもさして疲れることのないミックスもこれはこれでありがたい。


THE NOVEMBERS『Rhapsody in beauty』
全体的に物憂げということ以外はあっち行ったりこっち行ったりサウンドが変わり続けてきたこのバンドの俺にとって初めてのストライクにしてホームラン。
アレンジの細かさはいったん置いて、どこまでも力強いサウンドと美しいメロディにフォーカスを絞ることで素晴らしいアルバムになっている。


ART-SCHOOL『YOU』
単純に最近のこのバンドの作品から離れていたのって、曲の出来というよりかは木下理樹の歌声が痛々しすぎて聴いていられなかったのが大きかったんだな、と木下が喉の手術をしてから作られたこのアルバムを聴いて気づいた。
曲としては"Promised Land"、"YOU"、"RocknRoll Radio"あたりが最高。


BORIS『NOISE』
上述したTHE NOVEMBERSのアルバムにも多大な影響を及ぼしたこのバンドのアルバムにも相変わらずの力強いサウンドでぶっ飛ばされたわけですが、でも"太陽のバカ"みたいにめっちゃキュートでポップな曲もあって、それもまた良いんだなあ。


Gotch『Live in Tokyo』
『Can't Be Forever Young』はよくできたポップアルバムで、ただ「よくできてるなあ」としか思えなくて、そこまで好きではなくて、じゃあ、何でそのツアーで録られたライブアルバムであるコレはめちゃくちゃ好きなのは何故なのか、何でなんだろうな。
『Can't Be〜』のきっちり作られた感じが少し解けているのが良いんではないだろうか。
いや、やっぱり謎だ。


LOSTAGE『Guitar』
初っ端のフィードバックからして、あまりに美しい出音に息が漏れた。
いつかライブで観たブッチャーズの出音にも似た透き通った、眩しい音。
バトンは既に受け取られた、という感じ。


KNAVE『Regeneration Of Darkcore』
このバンドは自らの音楽性をダークコアと呼んでいるらしい。
ダークコア。そう聴いた時に頭の中で想像した音、そのものが鳴っていた。
暗く激しく、嵐のようにあっという間に鼓膜を嬲って去っていく。


Hexis『Abalam』
こちらはブラッケンド・ハードコア。
今年の年始にbandcampでこの音源を知って、すごく邪悪で深みのある音に惹きつけられたものの、次、どうなるんでしょうね。
何かしら変えていくのか、このままなのか。


Anaal Nathrakh『Desideratum』
俺の中でブラックメタルと言えば、このバンドなんですけれど、何というか久しぶりに分かりやすく激しくて、「あ、それです」という感じでツボにはまった。
EDMを意識したのかどうか分かりませんが、元々打ち込みを取り入れてるバンドだからそういうのもアリなんじゃないでしょうか。
多分次のアルバムはまた違うところに行くのでしょうけれど。


・雑感
去年出たDeafheavenとかCarcassとかを後追いで聴いて、「ちょっと良いじゃないですか!もっと早く言ってよ!」とか訳分からん逆上をしていた年始から、気が付けばもうこんな年暮れ。
いろいろゴタゴタしてたせいであまり色々聴くことが出来なかったなあ。
何故か秋頃からテクノが聴きたくなって、色々新譜を集めたりしたけど、すぐ熱が冷めてしまったりしたし。
ヒップホップを始めとするブラックミュージックにも全然食指が伸びなかったし。
どうなってしまうのか。
結局ロックバンドに還るしかないのか、そうなのか?