荒木飛呂彦スティール・ボール・ラン』(10)(11)

この二つの巻を通して描かれるのはジョニーの成長、そして黄金の回転について。

偉大な兄の死を負い目に感じ続けてきたジョニーが、ジャイロが倒れ、圧倒的な窮地に陥りながらも、辛い過去の象徴である白いネズミ・ダニーの中に事態を突破する鍵である黄金長方形を見出し、自分で自分を縛り付けていた宿命に打ち勝つ様は素晴らしい。

まさに人間賛歌。

音を、その効果を内包した形で具現化するサンドマンのスタンド、イン・ア・サイレント・ウェイも非常にメタ的な表現で面白かった。

そしてその11巻の最後、サンドマンとの決着の後、雪山でジャイロたちは謎の少女・シュガーマウンテンと出会うわけやけど、こういういかにも少女っぽい少女がちゃんとキャラとして出てくるのはジョジョでは初めてな気がする。

他の女性キャラって年齢的には若くても見た目的にはすんげぇ成熟してるし。

トリッシュとか徐倫とかさ。

ところで。

11巻の表紙のジャイロがなんか美人さんだと思ったのは俺だけか?