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- 作者: 田中ロミオ,mebae
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2008/07/19
- メディア: 文庫
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田中ロミオの『AURA』を読了。
その日。教科書を忘れた俺は、夜半に忍び込んだ学校で彼女と出会った。教室に向かう階段の踊り場。冷たい月の光のスポットライトを浴び、闇を見据えている少女。美しい――。そこには、人を惹き付けるオーラを放つ青の魔女がいた。……いや待て、冗談じゃない。妄想はやめた。俺は高校デビューに成功したんだ! そのはずだったのに、この妄想女はッ! 「情報体の干渉は、プロテクトを持たない現象界人には防ぐことはできない」「何いってんだかわかんねーよ」実はだいたい理解できていた。
文章の軽快さと、ところどころからこぼれ落ちる真摯さが、俺みたいな人種(言ってしまえば「オ」で始まって「ク」で終わる人種)にはドストライクな良作でした。
でもさ、なんだろう、恋愛の持つ全能感を拡大適用しすぎな気がするな。
「自己承認欲求は、それで解決するかもしれないけど、世界は変わらんよ?」みたいな。
学園ラブコメって帯にでっかく書いてるくらいだから仕方ないけどね・・・。
あ、イラストも非常に良いです。
偉そうなこと書いてるけど、学園ラブコメ、大好きです。