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本日の『Baby Princess』
今日は霙姉さん
未来とは――
無数にあるもの。私はパラレルワールドなどと
いうもの信じる者ではないが、――しかし。
本来、可能性の数だけ
未来という物は――存在するのだと思う。
へぇ、パラレルワールドに関しては信じてる方だと思ってたんだけど、やっぱり終末論者としてはそんなに逃げ道があったら困るってことかね。
そしてあれこれ姉妹に関しての可能性を挙げてみたあと、意味深な発言が。
そしてヒカルが――
……
いや、オマエが。
オマエが我が家に
存在していなかった可能性――。
なんで言い換えた?
同い年だからか?
何かそれ以外の含みもあるような……。
たとえ、この私の目には
あらがいのようのない
ただ1つの未来の現実が
映されていたとしても――
何、この幻視者っぽい発言。
運動会が終わって
秋も深まり――
なぜだか我が家に
不穏な空気が満ちているのを感じる。発信源は――
氷柱か?
さすがの氷柱。
でも、一体何が。
アイツはきっと――
いつもいつも。心の隅で、綿雪が病気に
なっていなかった可能性を
追い求めているのだろう。現実の未来を知らずに。
ああ、無駄な努力をこそ――
人は愛と呼ぶのかも知れないな。
私には氷柱を止めることはできない。
……。
明日どうなるんだ……。