本日の『Baby Princess

今日は吹雪

春の盛りの間に――
あちこちの道ばたに
大きな花を咲かせていた、
真っ黄色のたんぽぽの花が。

今やみな丸々と真っ白く、
大きな綿ぼうしになって――

青空や虹子やさくらや――
小さな妹たちが毎日喜んで
遊んでいます。

微笑ましい。

綿帽子、個人的にちょっと怖いんだけども。

まだ暖かくなりきらない
この春のうちにも。

いよいよ種まきの季節がやってきました。

若干風寒いよな。

そして庭のタンポポのおかげで、
この家の中には、
あの子たちが吹き飛ばした
小さなタンポポの綿毛が
いっぱい舞い込んできて――

ほら。

気づくと、こんなふうに――
私の髪の毛に1つ、
こっそりと隠れるように
くっついていたりします。

そういうのベタだけど、実際には見たことないわ。

それなのにいくら言っても
あの子達は止めなくて――。

それにだいたい私はこのような
隙間に入り込む小さな物に
弱いのに――

何度目かの突っ込み待ち。

種子を見ると思います。

有性生殖の産物である
この小さな生き物にはやはり――
お父さんとお母さんがいるのだな、と。

おしべとめしべがくっついて――

フフフ。

あら、なにかしら、その意味深な微笑み。

もしも人間が種子で産まれて
くることができたなら、

私とキミは――

この同じたんぽぽの綿ぼうしの住人
ということになったのかもしれませんね――<<

ね。