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本日の『Baby Princess』

今日は麗

もうダメ。

昨日の夜から――

どうにも――

胸が痛くって
苦しくって、
心臓が飛び上がりそうで、
足がふわふわして、
背中がぞわぞわして――

きっとこれから――

背中がぱっくり割れて。
そこから羽根が
はえてくるのかも
しれないって、
思うくらい――

うずうずするの。

いても立っても
いられない気持ちって
こういうことをいうのね。

初めて知ったわ。

すごいな。

その気持ち、その言葉、すごいな。

きっと今頃――
たった１人ぽっちで

さみしく――

あの1000系だらけの
富士見ヶ丘の車両基地にいるはずの
かわいそうな3000系
のことを思うと――

今すぐそばにいって
あげたくて――

……

う。

うぅ。

……。

うぅん、でも――
絶対泣かないって
決めたから。

絶対絶対今日は泣かない！

今、涙がじわっと滲んで、でも一度目をつぶって、そしてしっかりと見開いた麗を脳内再生した。

そう――
昨日は井の頭線3000系の
ラストランの日。

もちろん乗りに行った私は
そのラストランで――
久しぶりに3000系に会えて
本当に本当に嬉しかったんだもん！

だから絶対に泣かないって――
昨日、3000系に約束してきたの。

久しぶりの３ドアのアナウンス、
足元の緑の表示で待つ興奮、
少しだけウルトラマンみたいな
凛々しいフェイスに
泣きたくなるほど大好きなあの
世界一特別な――ドアの取っ手。

ヘッドマークだって
すごく似合ってた、
あの急行の赤い雄姿――

もう見られなくなるのかと
思うのは――

日曜日までは延期よ、延期！

そう――

だってちゃんと引退イベントの
抽選に当選したんだから♪

良かったね、麗。

ああ、きっとこの私の気持ちが通じて、
鉄道の神様があててくれたのね――

ああ、もう――なんか自分でも
何言ってるかわからなくなってきちゃったわ。

でも、まあとにかく、もうなんでもいいの！

今週の私は3000系ウィークよ。
仲間に入りたいなら――

この指とまる？

うん、そうだね。