本日の『Baby Princess

今日はヒカル

いつものように――

今朝も。

ジョギングに
行こうと思って
目を覚ましたら――

窓の外には
ぼんやりした――

曇り空。

でも――

どこかこれまでと違うのは
その空の色が――

陰気にくすんだ灰色
というよりも――

こんなに重く雲が
たれこめているのに――

どこか白く明るく輝く
ソフトクリームの
バニラ色に見えたこと。

いや、

というよりも――
どこか霞んだうす明るい
桜の花の色、

っていうべきなのかな?

白よりも濃い白。

どこかから――
いい香りのしてきそうな

うす桃色の――
優しい春の色。

春が――

やって来たんだな。

ついに――
この日が。

やってきた。

夕凪の新開発のマホウの
願いもむなしく――

フフフ。

でも――
私はこれでいいと
思ってる。

あの――12月の寒い冬
オマエに出会った初めての
あの日から――

ずいぶん長い間続いてきた
この家族日記も――
もう今日でおしまい。

と、いうことは――
これでオマエも――

もう誰はばかることのない
立派な家族の一員として
我が家の長男として
1人立ちっていうことだ。

もちろん――

もうとっくの昔に――
そうだったけど、な。

フフ

これからも――
ずっとずっと私たちは
永遠に家族。

この先何があっても
どんなことが起きても――

真実の家族の絆は
永遠に続く。

例え――将来私たちの誰かに
死が訪れる時が来ても、
私たちは家族として
その時を迎え、その後だって
ずっとずっと家族だ。

死も――私達を分かつことはできない。

これって――やっぱり
結婚よりも強い絆で結ばれている
っていうこと――だよな?

だから――

さよならは言わない。

いつものように――
この日記の最後のページを
書くよ。

この先もいつまでも続いてゆく
私たち家族の日常のために。

明日からも――
日々は続く。

永遠に――

私はお前を――

愛してる。

長い間、ありがとう。

私たちは――家族だ

ありがとう、愛してる。