魔法少女まどかマギカ 叛逆の物語』を観た。

アロノフスキーの『ブラック・スワン』を思い出したりしていた。

一人の少女が欲望と倫理に引き裂かれそうになりながら、夢と現の狭間をさ迷い、その末に殻を破って美しい羽を伸ばし、舞い踊る物語。

ただどこまで行っても自分自身の話でしかなかった『ブラック・スワン』に対し、『まどかマギカ』の場合、ほむらにはまどかという相手がいる訳で、だからこそ二つの作品の結末はそれぞれああいう形になったんだろう。

「あなたは敵になるかもしれない」、そう言った彼女の声に含まれていたのは寂しさだけではなかったはずだ。