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『エクソダス』を観た。
「神様は人間じゃないから、人の道に外れたことも平気でやる、いいね?」「アッハイ」という映画なので、基本的に人間同士の信念と肉体のぶつかり合いに燃えるのではなく、ただなすすべもなく呆然とすることしかできなかった。
モーゼがヘブライ人を率いてゲリラ戦を始めるところで、「お、いつものやつだな!エンジンかかってきたぞ!」とワクワクしてたら、横合いから思いっきりぶん殴られる展開が始まるんだもんな。
このどうしたってイスラム国周りのあれこれを想起せざるを得ないタイミングで、神様をあんな外道として引っ張り出すリドリー・スコットはたいしたタマだし、これを捧げられたトニーは果たしてどんな気持ちなのか。
しかしまあ、何というか、何千年も「搾取じゃ!」「反抗じゃ!」「弾圧じゃ!」「報復じゃ!」の応酬が延々と続いているのを考えると、神様を投入して全部根こそぎにしたくなる気持ちも分からなくもないね。
クリスチャン・ベールはボロボロになるのが似合う。
砂煙が、荒地が似合う。
多分、鷲顔だからだろう。