寄生獣 完結編』を観た。

風呂敷を畳む時に風呂敷の柄は徐々に見えなくなる、ということで前編に比べると、パラサイトたちの奔放な暴れっぷりは抑え気味になってたけど、やはりレイアウトはかなり良い感じだったし、後藤のアレはかなりカーペンターしてたし、ピエール瀧の頭が走るし、満足はできた。

特に田宮絡みの演出がどれも冴えてたと思うし、実際キャストロールでも二番目に名前が出てたから、もう一人の主人公ということだったんだろうな。

あのガラスに映りこむ自分の笑顔に気付くシーンや粛清にきた連中を釣り野伏めいたやり方で抹殺するくだりのあまりのスマートさには痺れた。

しかし新一の実母と田宮と里美を母と母と母の三位一体と見たときに経産婦ではない里美が他二人と同格になるためにセックス(と「新一君は新一君だよ」という肯定)が必要だったということはなかなかに業が深くて胃にもたれることだ。