『コードネームU.N.K.L.E.』について。

米ソの優秀なスパイ二人が核兵器技術を巡る陰謀に挑むスパイアクション。

ストーリーは終盤若干ツイストするのを除けばシンプルなものの、ガイ・リッチー監督作品らしいユーモアというかシュールなコントや、細かくフラッシュバックを入れていく演出がフックとして利いていた。

肝心の主役二人については、「終戦後の混乱に乗じて闇の美術商人として荒稼ぎをしていたもののCIAに捕まり、刑期を務める代わりに諜報活動に勤しむアメリカの伊達男」ことナポレオン・ソロを演じたヘンリー・カヴィルが完璧すぎて、ソ連側のイリヤ・クリヤキン(演じたのはアーミー・ハマー)がめっちゃ霞んでしまっているのがもったいない。

ソロがフランクなようでクールなのはいいけど、イリヤがクールなようでナイーヴなのは何かダサく見えるんだよなあ。

敵役のヴィクトリアを演じたエリザベス・デビッキの美術品めいた造形は眼福。