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『クリード』を観た。
真っ当な通過儀礼、王族の継承式典という趣。
チャンピオンとの死闘の最中、クリードの口から零れた「過ちなんかじゃない」は心を撃ちぬかれた。
クリード役のマイケル・B・ジョーダンも、その面構えや歯並びから滲みだす折り目の正しい感じが役柄にハマってて、たいへん良かった。
ロッキー役のスタローンのその老いっぷり、弱りっぷりの説得力の強さにはかえって狼狽してしまったけども。
スリリングな長回しやラウンド間の駆け引き等、ファイトシーンの演出は凝っていたし、盛り上がるには盛り上がったものの、「こういう特訓をしたからこういうことが出来て、だから相手のこれを対処できて勝てた」という感じのはっきりとしたドラマが無いので、そういうのに漫画やアニメで慣れ切った脳には物足りなさはあるけれど。
しかしまあ、同じようなテーマを描いた『スターウォーズ ep7』が近い時期に公開されてるのはなかなか味わい深いシチュエーションだなあ。