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『エージェント・ウルトラ』を観た。
ボーン・シリーズにせよ、『イコライザー』にせよ、本気の暴力集団が全力で殺しにかかってくるところを主人公もまた全力でいなしたり、叩き潰したりするところにスリルやカタルシスが生まれていた訳で、こんなしけたマッチで花火が打ち上がる訳無いんだよな。
何十人単位で主人公を包囲にかかっておいて、実際に殺しにかかる時は必ず二人しか動かさないって意味不明すぎる。
最後の最後ですら「お前とお前の二人で殺してこい!」とか言ってて、呆れて何も言えないわ。
ファンキーな麻薬ディーラーを演じるジョン・レグイザモの使い捨てっぷりにも溜息が。
というかその麻薬ディーラーの邸宅を襲撃にきた二人組は、何で毒ガス撒き終える前に突入し始めちゃったの?
あれじゃあ、むざむざ自分の付けてるガスマスクを供給しに行ってたようなもんじゃん。
あと主人公の自宅で敵を迎え撃っていた時にあのCIAのおばちゃんがわざわざクマのぬいぐるみをサプレッサー代わりに使ってた理由もさっぱりだよ。
あんな狭いところで、しかも銃撃戦始まってて、おまけにぬいぐるみのワタが飛び散って相手に気づかれてるし。
とは言ってもまあ。
どんどんボロボロになってく主人公カップルはとても味があって良かった。
木と車の例えもスラッカーっぽいふわふわ加減でフックがあったし。
ジェシー・アイゼンバーグの猿顔はマット・デイモンと同じぐらい愛嬌がある。