本日の『Baby Princess

今日は真璃

降ったり止んだり
降ったり止んだり。

本当に――

意気地のないお天気ね!
やんなっちゃう。

マリーはこういうはっきりしない
お天気は嫌いなの!!

うん、分かってます、そして、分かります。

梅雨、がんばりすぎ。

お気に入りのサンダルだって、
おしゃれなハート柄の長靴だって
どっちも思い切って履けないじゃない!

もう。
雨雲のバカ。
バカバカバカ!

はっきりしない
フニャフニャ男め!

申し訳ない。

フニャフニャで申し訳ない。

でも、こんだけ真璃が怒るのも珍しい。

いつもエレガントなのに。

ねぇ、フェルゼン――
マリーのために、明日は
この空をまっ青に晴れた
夏の空にしてくれない?

愛するマリーのためだもの、
そのくらい当たり前にできるわよね?

どこのハルヒだ。

いいこと、
教えて上げる(はぁと)

あのね、
愛の深さは――
どれだけ自分を犠牲にできるかに
かかっているのよ?

少なくとも――
マリーはそれで
計るの。

なんという幼稚園児。

重いよ!

犠牲、とか重いよ!

フェルゼンが命をかけて
青空を連れてきてくれたら――

新しいサンダルを履いたマリーの足が
地面を踏む前に――
そっとキスさせてあげてもよくってよ?

キッスは足にして。