小雨(am9:30)

お兄ちゃん――
おはようございます!

もう朝食はお済みになりましたか?

結局蛍は何作ったんだ。

小雨はなんだかとってもうれしい――

だって、せっかくのバレンタインなのに
夕方しか一緒にいられないのは
つまらないし――

お兄ちゃんはきっと学校でも
とっても人気があるから、
もしバレンタインデーが平日だったら、
学校のこととか帰り道のこととか、
きっといろんな女の子から
チョコレートをもらうんじゃないかなって
思うと少しドキドキして悲しくなるし――

公野先生、落ち着いてください。

落ち着いてその刀を納めてください。

それに、今年のバレンタインデーは特別に、
お兄ちゃんに――

あ、あ、あ――愛の告白を――

おぉ、前の2人がやってなかったからすっかり失念しておった。

あ、あの――でも、本当に――すごく好きで、
ずっとずっとこうして一緒にいられたら――

って、いつもいつも想っています。

お兄ちゃんの妹であることが
小雨の1番の誇りです(はぁと)

兄冥利につきますわね、ほんと。

だから――もし。

いつか。

法律が変わって、きょうだいでも
結婚できる日が来たら――

小雨は1番に、
お兄ちゃんのお嫁さんに
なりたいです(はぁと)

なんて――

おぉっと。

またこれはでかい爆弾が。