本日の『Baby Princess

今日は綿雪

今日、学校から
帰ってきた
氷柱お姉ちゃんが――

「はい、これ!」

って言って――

少し照れくさそうに
差し出してくれたもの。

それは――

ビックリするくらい
真っ赤な大きな花が
3つも咲いてる――

ポインセチアの鉢植え。

プレゼント用に包んだ
透明のセロファンの上から
金と銀の細いリボンが
かかってて――

「うわあ――!!
どうしたのぉ〜!!!」

ユキ、思わず
大きな声を
あげちゃった

だって――

あんまり真っ赤で
あんまりキレイで
あんまり――

嬉しかったんだもの!!

そうしたら――
氷柱お姉ちゃんは
たちまちユキの口に
シッてそっと指を当てて――

「お昼寝中のチビ達が
起きちゃう――」
って言っていたけど、

でもその指が――
小さく楽しそうに
揺れていて。

くすくす笑い

氷柱お姉ちゃんも
喜んでくれているのが
ユキにも伝わってきて――

ユキもますます
うれしくなりました。

優しいお姉ちゃん――

頭もよくって
美人で――

ユキの憧れなんだから!

今日たまたま
帰り道の途中で見つけて――

安売りしてたから、
ユキのために買ってきて
くれたんですって。

おこづかい、
まだ少しだけ
残ってたからって。

本当に優しい――
お姉ちゃん。

ユキも大きくなったら
そんな風になれるかしら?

あとちょっぴりの
おこづかい――

ちっちゃな妹のために
使えるように――

……。

本当にユキって
ラッキーです

こんな風に――
お熱を出して
寝ている日にも――

そんなユキのために
お花を買って来てくれる
お姉ちゃんがいるから。

そして――
こうして――

ユキに優しいお顔を
見せに来てくれる
お兄ちゃんがいるから

お熱が出て――
ちょっぴり具合が
悪くても――

ユキはやっぱり
今日も世界一
幸せな女の子です(はぁと)

綿雪と氷柱の組み合わせは良い。

海晴姉さんと麗の組み合わせも捨てがたいが。

誰かを想うということが自分の幸せにもなる、というのはいいじゃないですか。