22:30 霙姉さん

この日記が終わっても――
私たちの関係はかわらないし、

この宇宙の営みの中に――

私たちのささやかな
家族日記があるかないかなんて

もう本当に小さな小さな――

桁外れに小さな銀河の片隅の
かすかな塵芥のような
出来事だ。

と――

これまで私はいつも
そう言ってきたけれど――

しかし――

そんなちっぽけな出来事が――

この私たちの生活に
計り知れない大きな
影響を及ぼすことも
あるのだと――

今身をもって知り――
少しだけ寂しい思いを
しているよ。

無くしてみて初めて
わかることがあると
よく世間では言うが――

私も、この日記のなかで――

たまにオマエをからかうことが――

こんなにも楽しみになって
いたとは――

まったく気が付かなかったな――

うん

まあ、仕方がない。

そのおもしろさにようやく
気が付いたころ
終わってしまうなどというのは――

世の常だ。

これからは家族として日々
実地に――

オマエをからかって遊ぶとしよう。

なにしろ――
姉弟の絆は――

永遠だからな

これからは久遠の時を
ともに楽しむとしよう!

このかぐわしく甘き
あんことともに――な

ありがとう。

最後まであんこって、本当に霙姉さんらしい。