アメリカン・ハッスル』を観た。

嘘に憑かれ、嘘に疲れた人々の物語。

どいつもこいつもいかれていて、正気の度合いが高いほど痛い目にあうけど、それでも正気じゃないと手に入れられないものがある、という匙加減。

美術や音楽も含め『アルゴ』と似たような感触だけど、こっちの方が嘘との戯れ方がより濃密で、見ていて気持ちが上下左右にぶん回された。

クリスチャン・ベールの気合いの禿げデブは確かに出落ちめいたインパクトがあったが、ブラッドリー・クーパーのサイコっぷりや、ジェニファー・ローレンスのぶん回し悪女っぷりもかなり濃かった。