西尾維新の新作『不気味で素朴な囲われたきみとぼくの壊れた世界』が分からん。

というか違和感がすごくする。

ここまで語り手が何もしない話もないだろう。

いやこの小説の中では、誰も、何も、していない。

中心が背景になっているというか。

まぁそれをして、「思ったより世界は自分と近くなんてない。自分は自分でしかいられない」ということが書きたかったんじゃないかとは思うけど、読んでるこっちはそれこそ「この本は自分と近くなんてない。読んでも読まなくても関係ない」という気分にしかならない。

あとまぁ、この人の作品でミステリ的な要素云々語るってのも、アレな話だけど、このギミックはちょっとひどい。

たいして効果的とも思えないし。

ぶっちゃけコレやりたいから病院坂のバックアップなんていう設定つけたんだろうな。